半月板は膝関節の大腿骨と脛骨の間にあるC型をした軟骨様の板で内側・外側にそれぞれがあり、クッションとスタビライザー(安定性を高める)の役割を果たしています。
これが損傷すると、膝の曲げ伸ばしの際に痛みやひっかかりを感じたりします。
ひどい場合には、膝に水(関節液)がたまったり、急に膝が動かなくなる“ロッキング”という状態になり、歩けなくなるほど痛くなることもあります。
スポーツなどの怪我から生じる場合と、加齢により傷つきやすくなっている半月板に外力が加わって損傷する場合とがあります。
前者では、体重が加わった状態でのひねりや衝撃によって半月板だけが損傷するものと、前十字靱帯損傷などに合併して起こるものとがあります。
半月板は加齢に伴い変性するので、40歳以上ではちょっとした外傷でも半月板損傷が起こりやすくなります。
原因が様々であるため、損傷の形も様々で形態により①変性断裂②水平断裂③縦断裂④横断裂に分類されます。
損傷の状態によっては放置すると、さらに関節軟骨を傷めることもあります。
徒手検査や症状の経過からも予測可能ですが、単純X線(レントゲン)写真では半月板は写りません。
症状や診察で半月板損傷を疑えばMRI検査を行います。
MRIは非侵襲性で半月板損傷の病態や合併する靭帯損傷の診断にも有用です。
膝関節は立位、歩行などで常に過重がかかり、負担を強いられます。
痛みや違和感を感じたら、自己判断せず専門機関を受診しましょう。
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