変形性膝関節症(OA)とは、関節のクッションである軟骨が、加齢や筋肉量の低下などによりすり減って、痛みが生じる病態を指します。
軟骨がすり減った分、膝関節の骨と骨のすき間が狭くなったり、関節の骨の縁にトゲのような突起物ができたり、骨が変形したりします。
また、関節を覆っている関節包(かんせつほう)と呼ばれる繊維膜の内側に炎症が起こるため、黄色味がかった粘り気のある液体が分泌されます。
いわゆる「膝に水がたまった」状態になります。
【初期症状】
起床後、からだを動かし始めたときに膝のこわばりを感じます。
起き上がったり、歩き出そうとしたりすると、なんとなく膝がこわばる、重くて動かしにくい、はっきりわからないような鈍い痛みを感じるなどの自覚症状が現れます。
しかし、しばらくからだを動かすと自然と治まるため、あまり気にならないケースも多くあります。
もう少し症状が進むと、正座や階段の上り下り、急に方向転換したときなどに痛みを生じるようになります。
【中期症状】
中期になると、しばらく休んでいたら治まっていた膝の痛みが、なかなか消えなくなります。
正座や深くしゃがみこむ動作、階段の上り下りなどが、膝の痛みがつらくて困難になります。
関節内部の炎症が進むため、膝が腫れて熱感も生じます。
関節液の分泌量が増えるにしたがい、膝の変形が目立つようになるほか、関節がすり減って摩擦が大きくなるため、歩くときしむような音がします。
【末期症状】
関節軟骨がほとんどなくなり、骨同士が直接ぶつかるようになります。
この段階になると、初期、中期段階でみられた症状がすべて悪化して、普通に歩いたり、座ったり、しゃがんだりするのも困難になります。
日常生活にも支障をきたし、行動範囲が狭まるため、精神的な負担も大きくなりがちです。
二足歩行をする人間にとって膝関節のストレスは避けられません。
膝の症状を未然に防ぐためには、普段から体重のコントロールや大腿部(特に大腿四頭筋)の筋肉を鍛えたり、正しい姿勢や歩行を意識することが大切です。
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